私の体験
エスファハーンからの帰り
往路では若者に絡まれ、苦い思い出になりました。
そのため、シーラーズに戻る際のバスは憂鬱でした。
いざ乗車するとバスはすいていて一安心しました。
自分の隣の席も空いています。
でも、途中の町でたくさんの乗客が乗り込んできました。
私の隣に座ったのは50代くらいの男性でした。
明らかにきちんとしていそうな人でした。
そのエッサンという名の男性とはシーラーズまで何時間も話しながら過ごしました。
その奥様がシーラーズのクルアーン門まで車で迎えに来るというので、二人でクルアーン門の前でバスを降りました。
それからシーラーズの中心街まで私を送ってくれました。
ホテル探しを手伝ってくれるとおっしゃってくださったのですが、恐縮した私は丁重にお礼を言ってお別れしました。
すでに夜10時でしたので、街の中心まで送ってくださって本当に助かりました。
日本の曲が着信音に!?
シーラーズ行きのバスに乗っているとき、車内に音楽が流れ始めました。
誰かの携帯の着信音です。
エッサンが私に「あれは『おしん』の曲だよ」と教えてくれました。
『おしん』は1980年代にNHKの朝の連続テレビ小説で放送されていたドラマです。
エッサンの話によれば、イランで放送された『おしん』はほぼ全国民が見ていたほどの人気だったそうです。
当時はイラン・イラク戦争まっただ中でしたが、兵士も近くの民家に頼んで『おしん』を見せてもらっていたそうです。
今でも『おしん』は繰り返し放送されていて人気は根強いそうです。
その曲はしんみりとしていて悲しげでしたが、その曲を着信音に選ぶくらいですから本当に人気があるのでしょう。
楽しく話すとタクシーは無料になる!?
ペルセポリスのタクシー運転手はとても明るい人柄でした。
コメディアンのように面白い人だったので、私も楽しくおしゃべりしていました。
二人で楽しく話している間に目的地に着きました。
私が料金を支払おうとすると、運転手さんが「乗車料金はいらないよ♪」と言ってくれました。
中東ではタクシー運転手さんと親しく話していると料金を無料にしてくれることがあります。
中東の人はユーモアがあって親切です。
そして、豪快に無料にしてくれます。
一方で、一部の人達は日本人に対して差別的で、とても挑発的です。
ペルセポリスの遺跡入口でチケットを買おうとしている時には20代の若者のグループに揶揄され、体を押されるなど嫌な思いもしました。
どういう人に出会うかは旅をしているときの巡り合わせです。
日常生活と同じように人との出会いが旅の思い出を左右します。
日本を旅している外国の方たちも嫌な思いをしていなければいいなと、ふと思いました。
こちらはエスファハーンで出会った人懐っこいイランの子ども達♪
ちなみに、先ほどのタクシー運転手さんは本当に良い人でした。
そのため、こちらとしてもきちんと乗車料金を支払いたい気持ちが高まり、お渡しいたしました。
-
「イランの旅 -イマーム・ホメイニー師&水たばこ-」 読めばすぐに行きたくなる旅行ガイド
続きを見る
-
「クウェートの旅 -中東で一番好きな国はクウェート!-」 読めばすぐに行きたくなる旅行ガイド
続きを見る