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ヨーロッパに旅行する方は必見! ~2025年にETIAS導入~

 

ご存知でしょうか。

今後ヨーロッパへの旅行する際に新たな手続きが増えることになります。

初めてヨーロッパへ旅行する人はもちろんのこと、旅行経験のある人こそ新しいルールが導入されることを知っておいたほうがよさそうです。

そうでなければ入国を拒否されてしまうリスクがあるからです。

 

 

2025年からの新しいルール ETIAS

2025年からETIAS(エティアス)が導入されます。

ETIASとは「European Travel Information and Authorisation System」の略称で「欧州渡航情報認証制度」と訳します。

導入理由は危険人物の入国を事前に拒否してヨーロッパの安全を守るためです。

旅行者は事前にETIASのオンライン申請をしなければなりません

無事に審査を通ると180日間で最長90日の滞在が可能です。

 

オンラインで申請&支払い

オンライン申請フォームに氏名、住所、生年月日、パスポート番号や有効期限などの情報を入力し、手続きは完了です。

18歳以上は申請費用がかかります。

クレジットカードもしくはデビットカードで支払います

 

オンライン申請で審査されること

氏名、住所、国籍などの基本情報だけでなく犯罪歴や紛争地域などへの渡航歴も審査されます。

気を付けたいのは紛争地域への渡航歴です。

たとえば、観光目的でシリアやイランに入国したことのある私はアメリカのESTAを申請して渡航認証が許可されていてもアメリカに入国する際には厳しく審査されます。

現地で丁寧に説明するとようやく入国を許可されるのです。

けれども、事前のオンライン申請で入国を却下されれば詳しく説明する機会もありません。

渡航歴が心配な方は航空券を予約する前に詳しく調べておくことをおすすめします。


 

ETIASを導入する国は?

(1)シェンゲン協定加盟国

すべてのシェンゲン協定加盟国がETIASを導入します。以下の国々です。

アイスランド、イタリア、エストニア、オーストリア、オランダ、ギリシャ、クロアチア、スイス、スウェーデン、スペイン、スロバキア、スロベニア、チェコ、デンマーク、ドイツ、ノルウェー、ハンガリー、フィンランド、フランス、ベルギー、ポーランド、ポルトガル、マルタ、ラトビア、リトアニア、ルクセンブルク、リヒテンシュタイン

 

シェンゲン協定とは・・・

シェンゲン協定加盟国内を移動する際に国境を越えても入国審査などを受けずに自由に移動できる協定です。

たとえば、フランスとドイツは共にシェンゲン協定加盟国です。

日本から空路でフランスに入国した場合、フランスで入国審査があります。

ここで入国が認められれば、シェンゲン協定加盟国への入国も認められたことになります。

よって、フランスから鉄道でドイツへ移動した場合に国境で入国審査がありません。

旅行者にとっては入国審査の時間を節約できるメリットと、審査中の緊張感を味わうことなく気軽に国境を越えられるメリットがあります。

夜行列車に乗車して目が覚めるといつの間にか別の国へ入国していたなんてことはシェンゲン協定加盟国内ではよくあります。

 

(2)シェンゲン協定非加盟国の一部

シェンゲン協定加盟国以外にもETIASの導入を決めている国があります。以下の国々です。

サンマリノ、バチカン、モナコ、キプロス、ブルガリア、ルーマニア

 

今後ETIASを導入する国が増えると言われていますので、旅行前に最新情報をご確認ください。

なお、ETIASを取得していてもシェンゲン協定非加盟国に入国する際にはこれまで通り入国審査がおこなわれると思われます。

 

「180日間で最長90日の滞在」をわかりやすく

観光目的の渡航者は「180日間の期間内で90日以内の滞在」であればETIASを取得して旅行できます。

91日以上の滞在になると通常のビザを申請する必要があります。

ところで「180日間の期間内」という言葉がわかりづらいと感じる方もいらっしゃるかと思います。

2つの例を挙げて説明します。

例1:

フランスを90日間旅行しました。

その後に日本へ帰国して、30日後にドイツへ旅行する予定です。

フランスに入国してからドイツに旅行するまでの期間は90日と30日を足して120日です。

ETIASで旅行してよいのは「180日間の期間内で90日以内の滞在」に限られます。

今回のケースでは120日しか経っていない中で91日目の滞在をしようとしています。

ETIASで認められている滞在時間をオーバーすることになります。

このように180日間の期間内で91日目の滞在を希望する場合はビザを取得しなければなりません。

 

例2:

スペインを50日間旅行します。

その後、船でアフリカ大陸のモロッコへ渡り、100日間滞在します。

モロッコはETIAS導入国ではありませんので「180日間の期間内で90日以内の滞在」にカウントされません。

再びスペインに戻ってきて30日滞在して日本に帰国する予定です。

この旅行は全部で50日+100日+30日で180日です。

その中でETIAS導入国の滞在は50日+30日で80日です。

つまり、「180日間の期間内で90日以内の滞在」におさまっているのでETIASでスペインを旅行できます。

ルールについておわかりになりましたか。

90日以上旅行する人はなかなかいませんので、ほとんどの旅行者はETIASで旅行できますね。

 

ETIASの有効期限は?

ETIASの有効期限は3年です。

期限内であれば対象国に何度も渡航できます。

ただし、3年以内にパスポートの有効期限が切れるとパスワードとともにETIASも無効になります。

パスポートの有効期限が近い場合はパスポートの更新を先におこなってからETIASの申請をしましょう。

 

まとめ

今後はヨーロッパへの渡航前にひと手間加わることになります。

ETIASは2025年に導入予定ですが、開始日や費用の詳細が確定したわけではありません。

欧州委員会は2016年にETIASの導入を決めました。

その後導入時期が何度も延期されて、現在は2025年に導入予定だと言われています。

導入後は移行期間が6カ月あり、その期間はETIASの申請は任意となる予定です。

でも、それもすべて決定事項ではありません。

2025年以降にヨーロッパへ旅行する際には最新情報をぜひご確認ください。

 

 

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