今日は西岸を回ります!
西岸には王家の谷やハトシェプスト女王葬祭殿など世界でも名の知れた見どころがたくさんあります。
しかし、すべて見て回ると30kmほどの距離があります。
真夏のエジプトで徒歩とレンタサイクルは現実的ではありません。
そのため、個人で旅行をしている人はタクシーを1日チャーターするしか方法がありません。
しかし、タクシーに乗るにしてもガイドブックを紛失してしまった私は、タクシー運転手に行き先を英語で説明しなければいけません。
宿泊しているホテルには英語表記のルクソールのパンフレットが1つもありません。
『 どうしよう! どうやって遺跡へ行こう・・・・・・』とホテル内をうろうろしていると、フロントのカウンターに置いてある1枚の紙に気づきました。
そこにはルクソールの簡単な地図が手書きで書かれていました。
しかも英語で書かれているのです!
『これでいける!』
ホテルの人にお願いして5分ほどその地図を借りてメモをとりました。
ホテルの人はけげんな表情で私をじっと見ていますが、『気にしない、気にしない! メモすることが大事』と言い聞かせました。
さあ、これで準備はできました。
タクシー探し
ホテルを出発してタクシーを探すことにしました。
タクシーを1日チャーターするのは100ポンドが相場のようです。
いくつかのタクシーと値段交渉しましたが、やはり外国人旅行客には相場より高い金額を求めてきます。
おじいちゃん運転手現る!
そこで、私は通りで退屈しそうにしているおじいちゃんタクシー運転手に声を掛けました。
ターバンを頭に巻いていて、いかにもエジプト人って感じのおじいちゃん。
こんなおじいちゃんが遺跡までの道を覚えているか心配になりましたが、1日90ポンドで案内してくれるというので、このおじいちゃんに決めました。
助手席に乗り込もうとドアを開けようとしましたが、ドアが開きません。
タクシーがあまりにボロボロでドアを開けようとしても、扉が何かに引っかかっている感じで開かないのです。
すると、おじいちゃんが「外側からは開けられないよ。ちょっと待っていて」と言い、運転席に乗り込んで内側から開けてくれました。
いくつかの国でこんなふうにタクシーの扉が開かないという経験をしたことがあります。
車内はさらにボロボロ
中に乗り込んだのはいいのですが、車内はさらにボロボロでした。
座席の生地が無くなっていて中のスポンジがむき出しになっています。
ハンドル周辺はカバーが無くなっていて内部が丸見えで、ケーブルなどが飛び出ています。
極めつきはエンジンのかけ方です。
おじいちゃんはキーを回してエンジンをかけるのではなく、2本の古いケーブルを接触させてエンジンをかけたのです。
こんな映画みたいなことが本当にあるのでしょうか!
おじいちゃんは平然とした顔で運転を始めました。
メムノンの巨像
西岸で最初に訪れるのがメムノンの巨像です。
ルート上、みなさんもメムノンの巨像から見学することになります。
平地にポツンと置いてあって小さそうな印象を受けますが、目の前まで近づくとやはり大きいです。
新王国時代の王アメンホテプ3世の座像です。
元々はアメンホテプ3世の葬祭殿が座像の背後にありました。
しかし、その石材は別の葬祭殿などに使用するために持ち去られてしまいました。
西岸チケット売り場
メムノンの巨像を後にすると、数百メートルほど移動してタクシーは停まりました。
そこには西岸の遺跡を見学するためのチケット売り場があります。
レンタサイクルで回る人はここに寄るのを忘れないようにしましょう。
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