バルセロナはカタルーニャ州の州都です。
地元の人たちがカタルーニャ語を話すなど、スペインの他の州とは異なった趣きを見せています。
その大きな要因としては9世紀頃にスペインの他の地方はイスラム教徒の支配下になったのに対し、カタルーニャだけがフランク王国の支配下になったことが挙げられます。
カタルーニャ独自の文化を肌で感じてみましょう。
さて、バルセロナと言えば、サグラダ・ファミリア聖堂が思い浮かぶことでしょう。
しかし、バルセロナを訪れてこの街に詳しくなればなるほど、バルセロナが「サグラダ・ファミリア聖堂の街」なのではなく「ガウディの街」なのだと知ることになります。
AVEでバルセロナへ!
マドリードからバルセロナへAVE(Altaria)で2時間30分です。
飛行機のように食事付きで豪華です。
映画も見られます。
観光列車以外で食事付きの高速鉄道は世界でもあまりありませんので貴重な体験です♪
サグラダ・ファミリア
バルセロナといえばサグラダ・ファミリアですね。
この聖堂があるおかげでバルセロナには世界中から観光客が訪れています。
建築家ガウディの「大きな作品」とも言えそうです。
1882年に着工した聖堂は現在も建設中です。
ほんの20年ほど前までは「完成までに300年は掛かる」と言われていました。
完成予想図は下の通りです。
現在既に造られている塔の背後にとてつもなく大きな塔が今後そびえ立つようです。
今の姿とは随分と異なりますね。
聖堂内部も15年ほど前までは工事中で足場や機材で趣のかけらもありませんでした。
しかし、現在は資金援助と技術の向上によって建設のスピードが大幅にアップしました。
聖堂内部は現在完成しています。
サグラダ・ファミリアは2026年に完成予定です。
完成してからも見に行きたいですが、後になって振り返れば歴史に残る大聖堂を建築中に見に行ったのも貴重な体験になりそうですね。
入場料は日本円で2000円弱です。
500円程度追加すれば塔にのぼることができます。
合計するとそれなりの金額ですが、塔にのぼることをおすすめします。
下からはまったく見られないフルーツのような塔のデザインが印象的です。
カサ・バトリョ
ガウディのデザインした5階建ての家です。
タイルやガラスのモザイクを用いて海をイメージしています。
曲線がとても美しいですね。
内部の一部を公開しています。
それ以外の部屋は実際に今も人が住んでいます。
1カ月くらい住んでみたいものですね。
世界遺産に登録されています。
グエル公園
こちらもガウディのデザインした公園です。
元々はグエルがここに住宅街を造ろうと計画していましたが、資金難から公園になりました。
住宅は2戸だけ完成し、その中の1戸はガウディ自身が住んでいました。
お菓子の家のようなかわいらしいデザインです。
公園の中央広場は「ギリシア劇場」という名前がついていて、そこには観光客がたくさん集まっています。
ガウディの弟子ジュジョールがベンチのモザイクをデザインしました。
世界遺産に登録されています。
ピカソ美術館
この美術館は文字通りピカソの作品を集めた美術館です。
ピカソの家族によって寄贈された多くの作品を鑑賞できます。
ピカソと言えば唯一無二の奇怪な画風で有名ですが、この美術館にはそのような画風になる前の作品も多数あります。
この美術館を訪れると、実はピカソが高い再現力で生々しい宗教絵画を描けることに驚くことでしょう。
美術館内では撮影が禁止されています。
カテドラル
13世紀から15世紀に掛けて建てられました。
地下に進むとバルセロナの守護聖女サンタ・エウラリアのお墓があります。
カテドラルには無料で入れます。
王の広場
カテドラルに隣接しています。
一風変わった広場で三方向が建物に囲まれています。
そのため、行き止まりのような場所に広場があります。
新大陸に到達したコロンブスがイサベル女王に報告のために謁見した広場です。
コロンブスの塔
ランブラス通りの南にコロンブスの塔が建っています。
高さ60mに達します。
塔内にはエレベーターがあって展望台まで上がることができます。
カタルーニャ音楽堂
20世紀初めに造られた音楽堂は内外ともに緻密なデザインが施されています。
アールヌーヴォーはスペイン語でモデルニスモ。
モデルニスモ建築の最高峰はこのカタルーニャ音楽堂です。
世界遺産に登録されています。
スペインの年越しカウントダウン
バルセロナには5日間滞在しました。
その間に年越しのカウントダウンを迎えることになりました。
ホテルのフロントでカウントダウンをするのに一番おすすめの場所を聞いてみました。
すると「ランブラス通りがいいわよ」と教えてくれました。
私が出かけようとすると、フロントの女性が「スペインらしい年越しの方法を教えてあげる。ちょっと待っていなさい」と言って、意気揚々とフロントの奥へと行ってしまいました。
戻って来ると「このブドウを持って行きなさい。スペインでは1月1日の0時になった瞬間に鐘の音に合わせてブドウを1粒ずつ食べる習慣があるのよ。ブドウを食べれば、幸せな1年が迎えられるわ」と言って、12粒のブドウを渡してくれました。
それから「私はここでテレビを見ながらブドウを食べるわ」と言って笑顔で見送ってくれました。
テレビではマドリードのプエルタ・デル・ソルにある時計台の鐘の音が12回鳴るところを生中継するそうです。
私はバルセロナのランブラス通りでたくさんの人と一緒にカウントダウンを迎えることができて、とても良い思い出になりました。
もちろんブドウもいただきましたし、皆とシャンパンやビールで乾杯もしました。
カウントダウンの後はJamboreeというクラブに行って深夜遅くまで楽しみました。
その他にも、別の日にF.C.バルセロナのホームであるカンプ・ノウ・スタジアムに行ったり、ピカソが通ったカフェ、クアトラ・ガッツでコーヒーを飲んだり、バルセロナでは欲張りな街歩きを堪能しました。
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