クスコ
かつてはインカ帝国の首都だった町。
クスコはケチュア語で「おへそ」のことです。
まさにインカ帝国の中心だったのです。
クスコといえば、カミソリの刃1枚すら通さないインカ帝国時代の石壁が有名です。
町中を歩いているとその石壁を目にすることでしょう。
隙間の全くない高度な建築技術には感嘆します。
今の町並みはスペインの植民地時代のものですが、インカ帝国時代の堅固な石組みの上に建てられています。
クスコ旧市街は世界遺産に登録されています。
日本は近代化と共に昔の街並みが消えていってしまったので、日本の「街」が世界遺産に登録されるのは難しそうだと感じました。
高山病に注意しよう!
クスコは標高3399mにある町です。
呼吸をしていても空気を吸い切れていないような感覚になります。
高山病になってしまうと、その後は頭痛や嘔吐などで非常に苦しい旅になります。
高山病の予防方法
クスコに着いたらすぐに行動せずにどこかでのんびり休憩しましょう。
空気の薄い状態に体を慣らしてから観光を始めるのが大切です。
私の体験談
私は夜行バスで15時間かけてクスコに到着しました。
バスではほとんど眠れませんでしたので、朝9時にクスコに到着すると午前11時にはホテルを見つけてチェックインしました。
それからたっぷり昼寝をしました。
その際に体を慣らすことができたようです。
ホテルで用意されていたコカ茶は高山病の予防になるということで多めに飲みました。
これも効果があったのかもしれません。
おかげで高山病にはなりませんでしたが、やはりクスコにいる間はずっと空気が薄いと感じていました。
アルマス広場
クスコの一番大きな広場です。
インカ帝国時代からこの広場は神聖な場所として崇められていました。
アルマス広場に立ってみると、かつてここがインカ帝国の首都であったことが理屈ではなく肌で感じられます。
昼間は人々の憩いの場となり、夜も楽器隊が集まってきて演奏するなど活気があります。
周囲にはお土産屋の並ぶ一角もあります。
広場に面して建っているのがカテドラルです。
かつてはここにインカ帝国のピラコチャ神殿がありましたが、1550年からカテドラルの建造が始まりました。
カテドラルの鐘は南米で一番大きなものです。
ラ・メルセー教会・修道院
1534年に建造された教会です。
地震で倒壊し、17世紀に立て直されました。
「金の守護神」という宝飾品がとても綺麗です。
教会の墓地にはディエゴ・デ・アルマグロとその息子ディエゴ・デ・アルマグロ2世、さらにピサロの弟の遺体が埋葬されています。
インカ帝国を征服した者たちの争い
かつてインカ帝国を征服したスペイン人をコンキスタドールと言います。
コンキスタドールは南米のエル・ドラード(財宝)を手に入れるために海を渡ってきました。
コンキスタドールの中でも有名なフランシスコ・ピサロはインカ皇帝を処刑してインカ帝国を滅ぼしました。
そのピサロと同じ程度の権力を握っていたのがディエゴ・デ・アルマグロです。
アルマグロはピサロのインカ帝国征服の手助けをした後、チリを征服しようと試みましたが原住民に抵抗されて失敗します。
その後アルマグロはピサロに反逆してクスコを攻めます。
それを阻んだのがピサロの弟エルナンドです。
エルナンドはアルマグロを捕らえて処刑します。
すると今度はアルマグロの息子ディエゴ・デ・アルマグロ2世が仲間と共にピサロを暗殺します。
アルマグロ2世もまたスペイン本国から派遣されたカストロによって斬首されます。
スペイン人同士で争っていたわけです。
アルマグロ親子やピサロの弟はクスコのラ・メルセー教会に埋葬されました。
ラ・メルセー教会にはコンキスタドールたちが眠っているのです。
インカ帝国を滅ぼしたピサロは暗殺された後、埋葬されずミイラ化しました。
現在、ピサロの遺体はリマのカテドラルに安置されています。
ペルー料理
アルパカの肉を食べる
見た目のかわいいアルパカなので肉を食べるのには抵抗がありましたが、有名なペルー料理でもあるのでアルパカのステーキに挑戦しました。
味や香りに変な癖はなく食べ応えがあっておいしかったです。
チャイロ
屋台で食べました。
長時間煮込んだ牛肉がとてもやわらかいスープです。
スープは牛肉のだしがよく効いています。
ライムを入れます。
温かくてやさしい味なので朝食にも向いています。
クスコの線路際の食堂
鉄道の線路際を歩いていると掘っ立て小屋が長屋のように並んでいます。
それらは食堂です。
正式な手続きを踏んで営業しているとは思えないような店構えです。
一つの食堂を選び、昼食をいただくことにしました。
メニューは2種類だけです。
とても内気そうな母親が幼い女の子の面倒を見ながら頑張ってお店を営んでいる様子でした。
おなかもすいていたので2種類頼んでみました。
なんと食事代は日本円にしてたった60円です。
私は「1つのメニューしか注文できていないのかな。おそらくスペイン語がうまく伝わらなかったのだろう」と思いました。
「でも、まあ1種類いただくだけでも良いかな」と思いました。
お世辞にも立派とは言えないような牛肉とパスタのメニューをいただきました。
パスタは茹でてからだいぶ時間が経っているようで、とても柔らかかったです。
それでも「60円なら良いかな」と思っていました。
食べ終わって席を立とうとすると、店主の女性が「もう1つのお皿を今から出しますよ」とか細い声で話しかけてきました。
あの60円は2皿分の食事代だったわけです。
再び座って、次のメニューも喜んでいただきました。
ご飯にジャガイモと牛肉のスープがかかっていました。
これはとてもおいしかったです。
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