ベルギーの旅　-アントワープ-

『フランダースの犬』の舞台の町

『フランダースの犬』は１９世紀のイギリス人作家ウィーダの作品です。

日本では１９７５年にアニメ化されました。

当時まだ生まれてもいなかった私と同じように、多くの人が題名と最終回はなんとなく知っていても内容は詳しく知らないのではないでしょうか。

私はアントワープに行くと決めてから『フランダースの犬』のアニメを全て見ました。

アントワープ駅

あらすじ

両親のいない少年ネロ。

ネロの夢は画家になることでした。

ネロはアントワープのノートルダム大聖堂に飾られているルーベンスの二枚の祭壇画をいつか見てみたいと願うのでした。

ルーベンスの『キリスト昇架』

しかし、その絵を見るためにはお金を払わなければなりません。

ネロにはそのお金がありませんでした。

ネロは周りの大人から冷たくされて心が傷ついていきます。

放火犯扱いされたこともあります。

ネロは住み家を失い、さらに絵のコンクールでも落選してしまいます。

その後、周囲の大人からの誤解が解けます。

さらにネロの描いた作品が著名な画家に認められます。

しかし、そんなことを知らないネロは気落ちしたまま吹雪の中を歩き、ノートルダム大聖堂へと向かいました。

クリスマスの朝、身心ともに衰弱したネロはようやくノートルダム大聖堂にたどり着きました。

ノートルダム大聖堂に着いたネロはついにあこがれのルーベンスの２枚の装飾画を見ます。

ルーベンスの『キリスト降架』

愛犬のパトラッシュも大聖堂内に遅れて入ってきてネロに寄り添いました。

ネロは眠くなってきました。

そして、パトラッシュと空から舞い降りてきた天使と共に天国へと旅立ちました。

以上が簡単なあらすじです。

ベルギーではあまり知られていない？

以前、『フランダースの犬』はベルギーではあまり知られていませんでした。

と言うのも、イギリス人作家の作品でしたのでベルギー人が知る機会がなかったのです。

ベルギー人が知るようになっても、「私たちは子どもに対してあんなに冷たくしない。ベルギー人にはもっと思いやりがある」と不評だったのです。

悲しい結末も良い評価を得なかったそうです。

しかし、多くの日本人がアントワープを訪れたのでベルギー人も『フランダースの犬』に関心を持つようになりました。

ブリュッセルにあるルーベンスが暮らしていた家

ノートルダム大聖堂

１５２２年に完成しました。

完成までになんと１７０年も掛かりました。

ルーベンスの最高傑作「キリストの昇架」、「キリストの降架」、そして「聖母被昇天」があります。

日本で「フランダースの犬」を見た時にテレビ画面を撮影しておきました。

ノートルダム大聖堂でそれを見ながら実際の絵も見てみました。

アニメと絵画が融和したようで感慨深かったです。

それにしてもルーベンスの絵は傑作です。

ぜひ見てほしいです。

絵画だけでなく大聖堂内部も必見です♪

国立海洋博物館（ステーン城）

アントワープの旧市街にある中世の要塞です。

とてもメルヘンなお城ですね。

スヘルデ川沿いにあります。

中世初期にバイキングが侵略してくるようになったため、アントワープの最初の石造りの要塞として建てられました。

１５２０年代に今の形になりました。

１６世紀から５００年間は刑場や牢獄として使われていたそうです。

市庁舎

目の前にはブラボーの像があります。

このブラボーという兵士がant（巨人の手）をwerpen(投げた)ので、この街はアントワープと名づけられたという逸話があります。

ベルギービール

観光の後はアントワープの代表的なビールDE KONINCK（デ・コーニンク）を飲みました。

leffe（レフ）も飲みました！

ビールを飲んで気分も良くなったところでオランダ・ロッテルダムへ向かいました。